木工デザインで活躍されている南川茂樹さんの作品は、
日本の伝統的な文様や装飾に通ずる、シンプルな構造と最小限に抑えられた装飾性が魅力です。
このスツールはヒノキの間伐材を利用しています。
ここで使われた木も、どこかの森を豊かに育てるために伐採されたものです。
会場にはもう1点からくりの作品があります。こちらも動きの仕掛け自体を楽しめるものになっています。
イラストレーターの山口千恵子さんの作品は、白い壁に爽やかに輝く色彩が魅力的です。
これは実は日本画です。黒い線や具体的なカタチがありませんが、
日本画のイメージを覆す、ポップで明るい作品を制作し続けています。
日本画で使われる岩絵の具はとても色が美しいのですが、
油絵などのように途中での構図の変更ができないので、構図や使う色をあらかじめ決めておく必要があります。
近くに寄ると、絵の具の粒子も見えます。岩絵の具の発色そのものを会場で味わってみてください。