美術作家の佐野行徳さんは島根にアトリエを構えて制作をされています。
作品を眺めていると、まるで一つひとつ表情が違う化石を眺めている気分になります。
一枚の版画を完成させるために、何回も色を重ねているそうです。
四角というカタチは非常に人工的なものですが、
佐野さんの手に掛かると、自然や人の気配や時間の流れを感じさせてくれます。
画家の関野智子さんは北と南を移動しながら制作をされています。
同じ構図の油絵と混合技法の作品を数点出展しているのですがどれも雰囲気が異なります。
いろんな方法を試しながら、制作している様子が伝わります。
会場にはモチーフも設置してありますので、自分ならどう描くか想像してみるのもいいかもしれません。
玩具作家の関野倫宏さんのペンダント作品はチョコレート菓子のようです。
樹種の異なる木を組み合わせたチャームは、
性別を問わず使用できるシンプルなデザインです。
赤ちゃんから大人まで楽しめるブロックやからくりも並んでいます。
仕事机に並べておいて時々触ってリフレッシュ~という楽しみ方もいいかもしれません。
絵師の時実月夜さんの作品は、暗転した舞台に突然ライトを浴びて現れた手品のようです。
箱の中から飛び出したのは、意表をついたモノ。
私達は暗い背景と箱と飛び出したモノの関連性や物語を想像してしまいます。
箱はとてもミステリアスな存在なのだなと思い出させてくれる作品です。
会場で自分だけのストーリーを作ってみてはいかがでしょう。
グラフィックデザイン・デザイン教育の分野で活躍されている野宮謙吾さんの作品は白い壁に鮮やかに映える大作です。
青い空間に吸い込まれる四角い塊の中には、いくつもの丸や線が複雑に絡み合っています。
もしもこの箱が無ければ無限に広がって散ってしまうのではないかと思われるほど、勢いを感じる丸や線です。
いろんな解釈を楽しんで味わっていただきたい作品です。
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